変形性膝関節症 手術

変形性膝関節症の手術

変形性膝関節症は保存療法を行っても、症状の改善が認められない場合には最終手段として外科的療法を行います。

 

手術をすれば痛みがなくなり、動けるようになる方がほとんどです。

 

結果として、活動範囲が広がり生活が明るくなり物事を前向きにとらえられるようになります。

 

ただし、手術にはメリットもあればデメリットもあります。

 

患者さんの年齢や体力、どう回復したいかなど、すべてのことを総合して、適切な手術を行います。

 

 

◎高位脛骨骨切り術

 

 

高位脛骨骨切り術は、O脚に変形した脚の脛骨を切ってまっすぐにつなぎ、正常な膝や脚の形に近づけます。

 

手術により膝がまっすぐになれば、関節軟骨骨全体で体重を支えることができるので、傷んでいる内側の関節軟骨の負担を減らして、膝の痛みがやわらぎ、膝もよく動かせるようになります。

 

ただ、骨を切ったということは、骨折したのと同じなので、骨と骨とがしっかりと骨癒合するまで固定しておかなければなりません。

 

そのために長期入院と治療が必要です。

 

骨を固定しておくには、両方の骨に金属の棒を通して皮膚の外で固定する方法が一般的です。

 

その場合は、6週間ぐらい固定しておかなければいけません。

 

他の方法では、ギプスで固定したり、頑丈な金具で留める方法も取り入れられています。

 

また、骨が癒合しても、その後3ヵ月間は松葉杖や1本杖を使用しなければなりません。

 

一般的に高位脛骨骨切り術は、変形性膝関節症が進行期以上まで進んだときに行われています。

 

変形が軽いうちなら、手術後痛みがやわらいで、膝もよく動かせるようになります。

 

変形が進んだ状態のときでも行いますが、手術結果は、変形が軽いうちと比べて劣ります。

 

 

◎人工膝関節全置換術

 

 

人工膝関節全置換術とは、大腿骨と脛骨の傷んだ関節軟骨や軟骨下骨の一部を切除して、金属やプラスチック、セラミック等でできた人工関節に取り替える手術です。

 

人工関節に取り替えるとともに、変形した骨は切除し、膝と脚の形も整え、関節包と靭帯に負担がかからないように調節します。

 

この手術の良い点は、膝の痛みがなくなることです。

 

高位脛骨骨切り術のように長い入院・治療期間は必要ありません。

 

ただ、正座のように膝を深く曲げることは、できなくなります。

 

人工関節は生体にとっては異物であるため、骨と一体化することはありえないのです。

 

そのため、長期間経過するとゆるんでくることがあり、その場合は再手術が必要になります。

 

人工膝関節は、骨との間にゆるみが生じなければ、ずっと使えるものです。

 

骨と人工関節との間がゆるまないよう、さまざまな工夫が開発されており、あわせて、手術技術も進歩しています。

 

人工膝関節の耐用年数は徐々に延びてきていて、数字としては出ていませんが、平均耐用年数であれば、

 

20年を超えているといわれています。

 

 

◎関節鏡視下郭清術(デブリードマン)

 

 

関節の変形があまり進んでおらず、痛みのほとんどの原因が半月板の損傷や骨の変形であるという人に行う手術です。

 

条件を満たした患者さんであれば、かなりの効果を発揮しますが、条件に合う患者さんはあまり多くありません。

 

そのため、この手術も数多くは行われていません。